PS Vita Hack まとめ

2019年6月10日

概要

PS VitaはSONYによる様々なHack対策がなされている。そのため、PSP Hackのようにバックアップゲームの起動やプラグインなどのHack(Native Hack)は長らく不可能であり、Vitaには純正機能としてPS StoreにあるPSP用ゲームの起動が可能であったため、この機能を拡張させることで、PS Vita上でPSPのHomebrew(自作ソフト)を起動したり、PSP CFWの完全再現をするHackが進んでいた。しかし、HENkaku(後述)のリリースによりNative Hackが可能となった

PS Vita Hackの種類

現在以下の数種類ある。

VHBL (Vita Half-Byte Loader)

PSPゲームのセーブデータに存在するexploit(脆弱性)を利用して、Homebrew(自作ソフト)、例えばエミュレーターなどを起動できるようにするHack。

eCFW (emulator CFW/CEF/ePSP)

Vita上でPSP/PS1バックアップゲームやプラグイン、Homebrew(自作ソフト)を動かせるようにするHack。要は、Vita上でPSP CFW環境を再現することである。PSP CFWをエミュレートするものであるため、eCFW/CEF(Custom Emulator Firmware)/ePSP などと呼ばれる。eCFWには種類がある。

  • TN-V:Total_Noob氏が開発したeCFW。PSP XMBまで完全に再現しており、Vita上でCFW導入済みPSPとほぼ同等の環境を構築できる。
  • ARK:PSP XMBの再現までしているTN-Vとは異なり、機能面に特化している。PSP/PS1バックアップゲームやプラグイン、Homebrewを実行できる点ではTN-Vと同じであるが、UIが独自のものである。また、オープンソースである。
  • TN-C:Total_Noob氏が開発したeCFW。TN-Vなどと同様の機能を有するが、TN Menuという独自のUIを持つ。オープンソースである。
  • TN-X:Total_Noob氏が開発したCEF。これはPS1ゲームを正常にプレイするためのエミュレート環境であり、別途TN-VからPS1ゲームを導入する必要がある。以下で記述するPS1 loaderと内容はほぼ一緒であるが、使いやすいように機能が工夫されている。(詳しくはコチラ)

PS1 loader

PS1を完全にエミュレートするHack。eCFWでPS1ゲームをプレイするとサウンドなどが不安定になることがあるが、別途PS1 loaderを用いることで正常にプレイすることができるようになる。現状、PS1ゲームのインストールはeCFW上から行う必要があるが、PS1 loaderを使う際はまた別のトリガータイトル(後述)が必要になる。
基本的に、eCFW上でHomebrewが動くことから、eCFWにVHBLやPS1 loaderの機能は内蔵されているといえる。ただし、eCFW HackはVHBL Hackよりも敷居が高く(kernel mode exploitを探すのが難しく)、Homebrewのみを起動できるVHBL Hackがまず現れることが多い。

Native Hack (HENkaku)

PSP CFW導入時のように、Vitaのコア部分にアクセスできるようになるHackのことで、前述のVHBLやeCFWのようにエミュレータ上で動くものとは違い、Vita上で’Native’に動作するものである。そのため、Vitaの設定項目を直接いじったり、LiveArea(ホーム画面)に直接NativeなHomebrewを配置してNative環境で起動することが可能になる。もちろんリスクも高くなり、Vitaのシステムを直接いじることができるため、最悪の場合Brickする可能性があることに注意。また、不正な改造(チートなど)を行った状態でPSNに接続した場合BANされる可能性が高くなるのでこの点も留意しておく必要がある。以前はVHBLやeCFWが主流だったが、現在はこのHENkakuを用いたNative Hackが主流といえる。

Native Hack可能なバージョンとトリガータイトル

FW 3.69/3.70:Hack可能。ツールは「Trinity」を用いる。トリガータイトルは「Ys SEVEN 無料版」。詳しくは以下の記事を参照。

PS Vita FW3.69-3.70 Hackツール「Trinity」リリース [導入方法]

FW 3.65~3.68:Hack可能。ツールは「h-encore」を用いる。トリガータイトルは「bitter smile」。詳しくは以下の記事を参照。

PS Vita FW3.65-3.68 CFW HENkaku h-encore リリース [導入方法]

FW 3.60:Hack可能。ツールは「HENkaku」を用いる。トリガータイトルはなし。Hack後、HENkaku Ensoを導入することで、Vitaを再起動してもHack状態が維持される環境を構築することができる。詳しくは以下の記事を参照。

PS Vita FW3.65 CFW HENkaku Enso [導入方法]

Vita Hackにはトリガータイトルと呼ばれる脆弱性の存在するソフトを用いる。これはPS StoreにPSP用ゲームアーカイブとして販売されており、Vitaと互換性がある。ただし、このタイトルをハッカーが発表した数日後にはStoreから消えてしまうので、急いで入手する必要がある。これを用いてHackを完了させ、このソフトを起動し何らかの操作を行うことでVHBL/eCFW/HENkakuが起動する。

PSV-1000/2000のどちらの型番でも上表の条件であればHack可能。また、最新のFWをインストールしていないとPS Storeに接続できないため、旧FWバージョンでかつトリガータイトルを未購入の場合、Hackすることは難しい。FWバージョンの古いVitaを手にしても、トリガータイトルを入手していない場合は、最新バージョンに対応したexploitがリリースされるまで待たなければならないというのが現状だ。

※ただ、Vitaを最新FWバージョンにせずにPSNに接続する方法は一応ある。しかし、この方法は環境によって上手くいかなかったり、対策される(されている)可能性が高いので、出来ない場合は諦めて欲しい。

PS Vitaを最新FWバージョンにせずにPSNに接続する方法

※※なお、Native Hack (HENkaku) を行えば、FWバージョンの偽造がデフォルトで行える。

PS Vita FW ダウングレードについて

2019/02/14に、TheFlow氏によって、PS Vitaのファームウェア(FW)ダウングレードツールである「modoru」がリリースされた。HENkakuが有効な状態において、ファームウェアのダウングレードが可能になる。現時点(2019/06/09)ではHENkakuが最新バージョンであるFW3.70にも導入可能なため、最新FWからHack環境の安定した旧FWにダウングレードすることができる。ただし、Vita出荷時のFWまでしかダウングレードできないため、場合によっては希望のFWにダウングレードできない可能性があることに注意が必要である。なお、HENkakuが有効な状態でmodoruを実行する必要がある。詳しくは以下の記事参照。

PS Vita FWダウングレードツール「modoru」リリース [使用方法]

Hack後のコンテンツの扱い方について

PS VitaをHack後、VitaのFWアップデートがリリースされた際、通常のCMA(コンテンツ管理アシスタント)ではVitaとコンテンツのやりとりができなくなってしまう(Vitaを最新FWにするように要求するため)。この際は、QCMAを使うことをおすすめする。バージョンチェックを回避してコンテンツのやりとりが可能になる。Windows/Mac/Linux に対応している。

Posted by Kotyan