ネットブックにMac OS X Snow Leopardをインストールしてみた [方法]

2015年4月5日

MacにBootCamp機能を利用してWindowsをインストールすることは可能ですが、Windows PCにMac OSをインストールすることは通常できません。しかし今回、ネットブックにMac OS X Snow Leopardをインストールすることに成功したので、方法を含めてまとめておこうと思います。もちろんこの方法はネットブックに限らず、他のデスクトップマシンやノートPCでも可能です。

前置き

Hackintosh(OSx86)について

Windows搭載マシンでMacをブートするHackintosh(OSx86)というプロジェクトが存在します。Mac OSはハードウェアに大きく依存するのでAppleの開発するハードウェア上でしか通常動かないのですが、Intel製Macが出始めてからOSx86プロジェクトは大きく発展することになります。しかし、Appleは自社製品以外のIntelプロセッサ搭載PCにMac OS Xをインストール・動作させることを認めていません。よって、Hackintosh自体グレーな行為であり、何が起こっても自己責任で対応する必要があります。なお、Apple製品以外のIntelプロセッサ搭載PCにMac OS Xをインストール・動作させているPCの総称をHackintosh(OSx86)とも言います。また、その行為を、間接的に「夢を見る」と言うことも多いです。

ネットブックにあえてMac OS X Snow Leopardをインストールする理由

  • スペックが低いネットブックで最新のOS(Mavericks)を動かすのは無理
  • Snow Leopard Install DVDはAmazonなどで手軽に買える
  • PowerPCアプリケーションを動かせる最終OS
  • Mac OS X Mavericksを動かす際に必要になってくることがある(後述)
  • 興味本位

筆者の環境

当方、以下の環境で作業を行いました。

ASUS Eee PC 1015PX

  • OS:Windows 7 Home Premium
  • CPU:Intel Atom N570 1.66GHz
  • メモリ:2GB(増設済み)

また、予備として下記のスペックのマシンでも検証していますので、見栄えなどの関係で写真の一部が下記のスペックで試したものとなっています。

  • OS:Windows 8.1
  • CPU:Intel Core i5 2.50GHz
  • メモリ:16GB

方法の種類

ネットブックにMac OS X Snow Leopardをインストールする方法はいくつかあります。

  1. iBootなどの独自ブートローダーを使ってフルインストールする
  2. VMwareなどの仮想環境を改造してそこにインストールする

1の方法のメリットは、本来の動作速度で動かすことができるということですが、そもそもインストールの段階でハードウェア的なエラーが出る場合がほとんどです。1の方法でインストール出来る機種は数えるほどしかないと言ってよいでしょう。一方、2の方法のメリットは、インストールの敷居が1の方法に比べて低いということです。仮想環境にインストールするためハードウェア的なエラーは出ません。しかし仮想環境で動かすため、動作速度は1の方法でインストールしたものと比べて遅くなります。

今回は敷居の低い2の方法を紹介します。もちろん2の方法でも環境によってインストール出来ない場合もありますので、その際は諦めて下さい。

必要なもの

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ワンポイントアドバイス

以下の手順を実行する前に、個人的なワンポイントアドバイスをまとめておきます。

  • Mac OS X Snow Leopard Install DVD は、ISOなどのイメージファイルにせずにそのまま光学ドライブに挿入して使ったほうが成功しやすいです
  • OSインストール時、仮想マシン設定のCPUコア数やメモリ量はデフォルトのままにしておいたほうが良いです(カーネルパニックが起こりにくくなります)
  • 上記 Snowy VMware files はカーネルパニックなどが起こりにくいように私が改良を加えていますが、上記ポイントは抑えておきましょう
  • もしカーネルパニックが起こった場合、仮想マシンのメニューからパワーオフ・再起動しましょう

手順

1:VMwareを起動し、Snowy VMware files内の”Mac OS X Server 10.6 (experimental).vmx ”を開きます。そして仮想マシン設定のCD/DVD設定を「ISOイメージを使用」にして、Snowy VMware files内の”darwin_snow.iso”を選択しておきます。

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2:仮想マシンを起動しブートローダーが起動したら、CD/DVD設定を開き、Mac OS X Snow Leopard Install DVD を挿入した光学ドライブに変更します。

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3:ブートローダーが反応し、何かキーを押してくるように求めてくるので、適当にキーを押します。

※ここらへんでエラーが出た場合は、Intel Virtualization Technology対応CPU 搭載のPCでないため、残念ながらMacのインストールが出来ません。諦めて下さい・・・

4:そのまましばらく待つと、インストール画面になります。

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5:1時間弱待ってインストールが完了します。

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6:セットアップが完了すると以下のようになります。

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7:CD/DVD設定でdarwin_snow.isoを選択し、接続をクリックすると、VMware Toolsがマウントされるのでインストールします。これで、画面解像度が最適化され、ホストOSとのファイル共有がスムーズにできるようになります。

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8:Snowy VMware files内の”EnsoniqAudioPCI.mpkg.tar.gz”をUSBなどに移し、この仮想マシンに接続し、解凍します。これはサウンドドライバパッケージなのでインストールします。

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9:再起動すると、画面解像度も最適化され、オーディオも出力されるようになります。

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10:以上です。お疲れ様でした。

※上記手順中にカーネルパニック(下写真参照)が起こった場合は、仮想マシンのメニューからパワーオフ・再起動しましょう。

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注意

ソフトウェア・アップデートからアップデートすると、仮想マシンが起動しなくなる可能性が高いです。Apple公式ホームページからアップデートファイルを手動でダウンロードしてインストールするようにしたほうがよいでしょう。

発展

Mac OS X 10.6.8に手動でアップデート(Appleホームページから更新ファイルをダウンロード・インストール)すれば、Mac OS X Mavericksにアップグレードも可能です。

また、Mac上のVMware FusionにデフォルトでSnow Leopardはインストール出来ませんが、上記と同じ手順でインストールすることも可能(なはず)です。

なお、Intel Macを所持していない人にとっては、Mac OS X Mavericks/Yosemiteを動かす際にMac OS X Snow Leopardは必要になってきますので今回の記事は重要と言えます(近々記事にします)

記事にしました。

Windows上にMac OS X Mavericksをインストールしてみた [方法] | Kotyan Life

 

 

 

 

Windows上にMac OS X Yosemiteをインストールしてみた [方法] | Kotyan Life

感想

上記ネットブック仮想環境でのSnow Leopardの動作は、ギリギリといった感じです。動くには動きますが常用使用はキツイかもしれません。例えて言うなら、Windows Vistaが搭載されている初期マシンをいじっているような体感速度です。

Hackintoshはお遊びでやると楽しいですが、ライセンス的にもグレーですので、常用利用する際はちゃんとMacを購入したほうが良いでしょう(もちろん私の母艦はIntel Macです)。夢から覚めたらちゃんとMacを買いましょうね。

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次回はWindows PCにMac OS X Mavericks/Yosemiteをインストールする記事をアップする予定です。お楽しみに。

記事をアップしました。

Windows上にMac OS X Mavericksをインストールしてみた [方法] | Kotyan Life

 

 

 

 

Windows上にMac OS X Yosemiteをインストールしてみた [方法] | Kotyan Life


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