Mac OS X El Capitan へのアップデート時の苦労とレビュー
先日、Mac OS X El Capitan が公式リリースされました。私も当日に早速アップデートしましたが、アップデート時に少々トラブルがあったりしました。そのトラブルと解決方法、そして数日触った OS X El Capitan のレビューをしようと思います。
アップデート時の苦労とその解決方法
旧バージョンからのアップデートといっても、アップデートの項目に表示されるわけではなく、App Storeから OS X El Capitan を探してダウンロード&インストールします。App Storeを開くとホームに目立つようにバナーがあるので、そこをクリックすることですぐに OS X El Capitan を入手することが出来ます。
ちなみに私が今回 OS X El Capitan にアップデートしたのは Mac mini (Late 2012) です。色々カスタマイズしており、メモリ16GB・SSD 256GB (いずれも非純正品) に換装しています。
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いつもどおり、インストーラを実行してインストール作業を進めていくのですが・・・
トラブル発生。以下の様な画面が出てインストールが中断してしまいます。
ここで再起動をクリックすると、インストール途中で再起動したことになるので、リカバリーモードに入ってしまい、初めての方は驚いてしまうと思います。
実はこれ、私が OS X Yosemite にアップデートした際にも起こりました。
メモリを非純正のものにしていると上記のエラーが非常に発生しやすいです。よって、一旦Macの電源を切って、メモリを純正のもの(購入時に挿さっていたもの)に挿し換える必要があります。これが解決方法になります。
メモリを純正のものに挿し換えてMacを起動すると、自動的にリカバリーモードに入り、OS X ユーティリティが起動します。「OS X を再インストール」を選択してください。
"OS X を新しく再インストールします" と書いてあるため、クリーンインストールされるのかと思ってしまうかもしれませんが、データが消えることはなく普通にOSをアップデートした場合と同じことが実行されます。よって、以前の環境が全て維持されたままOSをアップデートすることが出来ます。ただ、再度インストーラをダウンロードするため時間は(倍くらい)かかります。
以上でOSのアップデートが完了しました。アップデート後はメモリを非純正のものに挿し換えて問題ありません。
ポイントは、上記の面倒な手順を踏まないためにも、メモリを非純正のものに換装している場合はアップデート前に純正のものに挿し換えておくことでしょう。
OS X El Capitan レビュー
さて、昨年リリースされた OS X Yosemite は相当酷評されており、私もアップデートして失敗だったと思っていたほどでした。App Storeの OS X Yosemite のレビューを星5つ中2という散々なものでした。では今回の OS X El Capitan はどうでしょう。
前回とは大きく異なり、かなりの高評価ですね。これから詳しくレビューしていきますが、私もアップデートして正解だったと思っています。
それでは、OS X El Capitan の主な新機能を中心にレビューしていこうと思います。
まず、画面を2つに分けて同時に作業することのできる機能「Split View」。アプリウィンドウ左上の左から3つめの緑の◯ボタンを長く押すと、この機能を利用することが出来ます。この機能に関しては何か既視感を覚えますね(笑)
私はデュアルディスプレイ環境ですので劇的に変化したというわけではありませんが、シングルディスプレイ環境の方にとっては待っていた機能なのではないでしょうか。ほとんどのアプリケーションで対応しているようですが、Tweetbot for Mac v2.0.4 では使用できなかったのでこの機能を制限しているアプリケーションもある程度あるのかもしれません。
次に、Mission Control について。より見やすく機能的になりました。特に配置方法が大きく変更され見やすくなった印象が強いです。
マウスを揺らすことでポインタが大きくなるのも地味に便利だと思いました。
個人的にかなり目玉機能だと思っているのが、キーボードのライブ変換機能です。入力していくと同時に自動で変換されていきます。つまりスペースキーを押す必要がないのです。しかもこの精度がかなり高くとても感動しています。変換ミスを直すのも簡単なので非常に使い勝手が良いです。文書作成が捗ります。El Capitan にアップデートしてGoogle日本語入力を使い続けている方は一旦ことえりに戻してライブ変換機能を味わってみてください。きっと感動しますよ。しばらくGoogle日本語入力にはお休みしていただくことにしました(笑)
システムフォントも少し変わっています(San Francisco)。悪くはないんじゃないでしょうか。特筆すべきことはありません。
Spotlight が賢くなっています。自然言語に反応してくれますね。例えば、「渋谷区の天気」などと直感的に入力しても結果が出てきます。自由に移動・リサイズできるようになったのも地味に便利です。
Safari はタブの音を消すのが楽になりました。どのタブから音が出ているのがすぐに分かりすぐに消音することが出来ます。
ざっと目玉機能のレビューをしました。
私は、 OS X El Capitan は新機能というより、Yosemiteで酷かった問題の修正・及びパフォーマンスの向上がメインだと思っています。そのため使っていて分かるのですが、Yosemite より El Capitan の方が明らかにキビキビ動きます。特にそれが顕著なのが、Mission Control を呼び出す際のアニメーションです。Yosemite の場合、デュアルディスプレイ環境の時によくあったのですが、アニメーションが少しカクっとなり違和感を覚えていました。これが El Capitan になるとデュアルディスプレイ環境でもヌルヌルのアニメーションで Mission Control を呼び出すことができるようになりました。Metal のおかげかもしれません。
また、Yosemite で多かったのがフリーズや突然のカーネルパニック。これには大分悩まされましたが、El Capitan では今のところ一切起こっていません。動作も安定しているので今後も起こらない気がしています。なお、私が使用している範囲では El Capitan で動かないアプリケーションはありませんでした。例として、Parallels Desktop は旧バージョンでも問題なく El Capitan 上で動作しています。
総評
OS X El Capitan は安定性とパフォーマンスを大きく向上したアップデートになっていると思います。特に Yosemite ユーザーの方はアップデートして間違いなく損はないでしょう。今回のように安定性・実用性・パフォーマンスの向上に重きを置いたアップデートは個人的に高ポイントですね。この調子でどんどん安定したものを作り続けてくれることを期待して今後もMacを使い倒していこうと思います。(いやぁ、それにしてもキーボードのライブ変換機能がすごい...)
ディスカッション
コメント一覧
SafariにもChromeのような機能がついたのですか。
便利なものが出来るとそれが他のところでも使われていき当たり前になるとどんどん便利な物が増えていき、コンピューターにあまり強くない人が増えていってしまうのがあまり嬉しくないですね (大嘘)
確かに便利なものができる反面、人間が頭を使わなくなってしまっているだろうなとは思います。Cognitive Computingはその良い例なのではないかと思います。