高品質&多機能DAP「New HiBy R6」購入しました【レビュー】

2021年12月19日

ここ2年ほど、デジタルオーディオプレーヤー(DAP)は、以前記事でも紹介したFiiO M11を使用してきました。そろそろDAPを新調しようと思い、色々リサーチしたのち、高品質&多機能DAP「New HiBy R6」を購入しましたので、レビューします。

New HiBy R6 について

New HiBy R6は、中国に拠点を置く音響機器メーカーであるHiBy Music社が手がける、高品質で多機能なデジタルオーディオプレーヤーです。以下に主な特長をまとめておきます。(公式HP: 日本代理店ページ )

  • デュアルDAC (ES9038Q2M x 2) 搭載 (DSD512, 32bit/768kHz native support)
  • 日本アルプス製ロータリーエンコーダ搭載
  • デュアル水晶発振器/アイソレート電源回路設計
  • Qualcomm Snapdragon 660 SoC 搭載 (4GB RAM, MQA16倍展開可能)
  • 内蔵64GBストレージ + microSDカードで最大2TBまで拡張可能
  • Android 9.0ベースのOS搭載 (HiBy OS, Google Play使用可能)
  • DTA(System Direct Transport Audio Architecture)により、Androidのサンプルレート変換をシステムレベルでバイパスして、ビットパーフェクトなオーディオ出力を実現
  • 5インチ Full HDディスプレイ
  • 3.5mm(アンバランス)/4.4mm(バランス端子)搭載 (Line-out専用端子も搭載)
  • 2.4GHz/5GHz Wi-Fi対応
  • Bluetooth 5.0(入出力) 対応 (UAT/LDAC/aptX/aptX HD/AAC/SBCなど対応)
  • 4500mAhバッテリー (約10時間再生)
  • USB3.1/Type-C端子搭載

ESS製のDACを2基搭載していて、音質を追求した部品・回路設計をしていることはもちろんのこと、DAPとしては高性能なSoCであるSnapdragon 660を搭載しているところがポイントです。この結果MQA16倍展開が可能になっています。メモリも4GBと余裕ができています。搭載OSもAndroid 9.0ベースになり、サブスクリプションサービス(アプリ)をより長く使えそうです。素のAndroid OSではないので、Androidのサンプルレート変換をシステムレベルでバイパスして、ビットパーフェクトなオーディオ出力を実現していることもポイントです。ディスプレイも5インチでFull HDと高品質です。出力はバランス接続(4.4mm)に対応していることはもちろん、Line-out専用端子も搭載されています。スピーカーなどに出力させるときに有用です。

価格は税込みで¥93,500程度です。そこそこのお値段しますが、スペックを考えると納得の価格と言えるでしょう。(むしろ安いと言えるかもしれません)

レビュー

外観

パッケージはおしゃれです。

パッケージを開けると、本体とケーブル類が出てきます。

本体にはすでにスクリーンプロテクターが貼られている状態でした(正確には最後の上部フィルムを剥がすことによって貼られます)。これはありがたいですね。(欲を言えばレザーケースも付属してほしかった)

本体下部。

本体側面。

本体裏。

かっこいいデザインです。

純正レザーケース(別売り)をつけると以下のようになります。

大きさ的には、iPhone 12 miniを2台重ねたくらいです。片手操作ができるちょうどよい大きさだと思いました。(これ以上大きいと厳しいかも)

UI・操作感

New HiBy R6は、Android 9.0ベースのOSを搭載しているため、Androidスマートフォンと同じような操作で使用できます。プリインストールされているアプリも少ないです。Google Playが使えるので好みのアプリを追加できます。Snapdragon 660を搭載しているのでサクサクです。スマホ感覚で使用できます。

音楽管理ソフトなどは不要で、 New Hiby R6をPCに接続してファイルエクスプローラーで曲ファイルをドラッグ&ドロップなどで転送するだけで良いです。音楽プレーヤーは基本的に標準搭載のHiBy Musicアプリを使うことが推奨されています。基本的な機能はひととおり揃っており、特に不満はありません。ちなみに、曲を再生すると右上にサンプリングレートが表示されます。

音質

SONY MDR-1AM2 で4.4mmバランスケーブルで聴いた際の感想を述べます。

(ちなみに、曲を再生すると本体側面のインジケータがサンプリングレートに応じて色を変化させて光ります。設定でOFFにもできますが、曲が再生されているかの判断およびサンプリングレートの識別に便利です)

ESS製のDACを搭載していることもあって、全体的に解像度が高くシャープな印象を受けます。AKM製を搭載しているFiiO M11はウォーム系な音でしたが、私はこちらのシャープ系の音のほうが好きです。全体的にバランス良く高解像度に鳴らしてくれるので、どんなジャンルのミュージックにも合うのではないかと感じました。音の厚みはもちろんあるのですが、解像度もしっかりあるので、聞いていて気持ち良いです。音質にはとても満足しています。

なお、システムレベルで音質の設定もできます。

サブスクリプションサービス(アプリ)について

Amazon MusicやYouTube Music, Apple Musicなどのサブスクリプションサービスにも対応しています。最近はこれらのサブスクリプションサービスで音楽を聴くことも多いので、外せないポイントですね。高音質で楽しめます。(基本的に高音質でオフライン保存して楽しみます)

微妙な点

最後に微妙なポイントを挙げます。

日本語訳が怪しい・一部されていない

日本語が怪しい箇所がいくつか見受けられます。また、日本語訳されておらず、英語や中国語のままな部分もあります。今後のアップデートで改善していってほしいところです。

内蔵ストレージ容量表示バグがある

開封直後、本来64GBあるはずの内蔵ストレージが32GBと表示されてしまうバグがあります。

このバグに遭遇した場合は、工場出荷時の状態にリセットする必要があります。私もリセットして解消しました。

リスト順序が独特

曲順リストで、通常は「00〜AA〜ああ」という順ですが、本機種は「AA〜00〜ああ」という順になっています。この順序パターンを設定などで変更できるようになったら良いなと思っています。

4.4mmバランス接続時にノイズが乗りやすい

4.4mmバランス接続時に、周りの電気ノイズを拾いやすい傾向があります。特に、スマホや帯電しているもの(静電気をもった手を含む)をイヤホンジャックに近づけると、ノイズが乗ります。曲再生時には気づきにくいですが、曲間の無音時には結構気になります。HiBy製品はこの傾向が強いようです。ハードウェア上の問題だと思うので、次期モデル以降での改善を期待したいところです。

まとめ

2年ぶりにDAPを新調しましたが、以前使用していた機種からスペックも向上し、音質も私好みになったのでとても満足しています。一方、HiBy OSがまだ日本向けに最適化されていない感があるので、今後のアップデートに期待したいと思います。今回初めてHiBy MusicのDAPを購入しましたが、クオリティの高い製品だと感じましたので、愛用するとともにこのメーカーもウォッチングしていこうと思います。